オーバードライブとはギターエフェクターの中では「歪み系」に分類されるエフェクターで、ギタリストにとってはもっともなじみ深い定番エフェクターのひとつです。
人気のエフェクターだけあって各メーカーのラインナップは膨大で、初心者にとってはどれを選んでよいか分からないですよね。
そこで今回の記事はオーバードライブの選び方やおすすめについて解説していきます。
- オーバードライブとは?
- ほかの歪み系とはどう違うの?
- オーバードライブの使い方は?
- コントロール操作方法は?
- おすすめのオーバードライブエフェクター
もくじ
オーバードライブとは?
オーバードライブは、もともとオーディオなどの音量を上げて回路が限界に達した際に偶然発見された、音が潰れたように聞こえる現象をギターで再現したものと言われています。
現在もロックをはじめジャズ、ブルースなど様々なジャンルで活躍する万能なエフェクターですね。
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ディストーションやファズとの違いは?
オーバードライブのほかにも歪み系エフェクターは大きく分けて「ディストーション」「ファズ」の2種類があります。
それぞれの分類にこれといった明確な定義はなく、主に歪み加減によって分類されています。
荒々しい歪みのディストーション、破滅的な歪みのファズに対してオーバードライブは、ふんわりとしたマイルドな歪みが特徴のエフェクターです。
モデルやメーカーにより歪み具合の差は有りますが、このくらいの認識で問題ありません。
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オーバードライブの使い方は?
オーバードライブはどんなプレイスタイルやジャンルでも使える万能なエフェクトですが、一般的には軽く歪ませたクランチサウンドを作って、バッキングで使用することが多いです。
そのほかにも、ギターソロなどここぞという場面でオーバードライブをONにしてブースターとして活用することも出来るため、1台持っておくと何かと便利なエフェクターです。
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コントロールの操作方法は?
オーバードライブのコントロールは見た目にも効果が分かりやすく、名称もギターアンプなどで目にする機会が多いかと思います。
ここでは簡単な操作方法について解説していきます。
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【定番】おすすめのオーバードライブ
BOSS / BD-2 Blues Driver
世界一売れたと言われるオーバードライブの名機。
ブルースドライバーという名前ですがブルースのみにとどまらず、軽く歪ませるクランチサウンドから強く歪ませるハードロックまでブルースドライバー1台で幅広く対応出来るため、ジャンルを問わず支持を得ています。
個人的にはストラトキャスターやフェンダー・ジャガーなどシングルピックアップのギターと相性が良い印象で、一音一音が粒立って埋もれることなく、心地よい歪みサウンドを生み出します。
Ibanez / TS9 Tube Screamer
日本の楽器メーカー「星野楽器」が保有するブランド、アイバニーズのオーバードライブペダルです。
TS(チューブスクリーマー)系というジャンルを確立させるほどの名機で、現在も様々なメーカーがTS系のエフェクターが作り出しています。
非常にマイルドで歪み成分が少ないため、歪みとしてチューブスクリーマー単体で使用する機会は少なく、アンプの歪み+TS、またはTSをブースターとして活用する方法が一般的ですね。
特にマーシャルなどの真空管アンプとの相性がよく、豊かなサスティンと芯のある中低域の音が得られるとして人気のオーバードライブエフェクターです。
TSのなかでもいくつか種類があり、1970年代に海外で発売した当時の復刻モデルTS808や、抜けの良い明るめの音色が特徴のTS9が人気のモデルです。
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BOSS / SD-1 Super Over Drive
1981年の発売以来、多くのギタリストを魅了してきた永遠のベストセラー。
ファズやディストーションのようにゴリゴリなハードサウンドこそ出ないものの、軽く歪ませてバッキングやカッティングなどのプレイスタイルのほか、ポップス、ブルースなどたいていのジャンルならカバー出来る万能なオーバードライブ。
強い歪みが欲しい時にもSD-1はブースターとして優秀で、中音域を持ち上げて太いサウンドを作るのが定番の使い方です。
使うギターを選ばず安定したドライブサウンドが得られる万能選手で、どのオーバードライブを選べばいいか迷ったらSD-1で間違いありません。
Fulltone / OCD
こちらもオーバードライブの大定番で、原音を損なわない素直なサウンドが特徴です。
さきほど紹介したSD-1と同様、ゴリゴリのメタルサウンドのような個性的なキャラクターはありませんが、クセが少なく各音域のバランスが良いので、アンプやギターを選ばず万能に使えるのが魅力のエフェクター。
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tc electronic / MOJOMOJO OVERDRIVE
tc electronicは空間系のエフェクターなどで定評のあるメーカーですが、この「モジョモジョオーバードライブ」はやや太めのドライブサウンドが得られると人気のオーバードライブ。
なんとも不思議な名前ですが、ポール・ギルバートが愛用していることで有名なエフェクターです。
やや低域が強調されるサウンドが特徴で、原音やアンプの特性を損なわずに色付けするため、自分のサウンドに重厚感や迫力が足りないと感じている人におすすめのオーバードライブ。
ELECTRO-HARMONIX / SOUL FOOD
SOUL FOODは、生産終了した現在も高額で取引される幻のオーバードライブエフェクターKlon Centaur(ケンタウロス)を忠実に、かつ低価格で再現したオーバードライブ。
ケンタウロスは時代とともにサウンドが変化しており比較するのが困難ですが、オリジナルモデルに遜色ないサウンドとして高い評価を得ています。
15000円程度と手に入れやすい価格帯なので、ケンタウロスが気になっている人はソウルフードをチェックしてみてください。
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XOTIC / SL Drive
かつてジミ・ヘンドリックスやジミー・ペイジなど、往年のロックギタリストがこぞって愛用していたマーシャルのヘッドアンプ「1959」のサウンドを再現したオーバードライブペダルです。
マーシャル特有のハイゲインなロックサウンドや温かみのある甘いトーンまでSL Drive一台でしっかりとカバー。サウンドの幅が広いため、どんなジャンルでもこなせる汎用性の高さが魅力です。
どんなアンプやギターでもだいたいマーシャルっぽいサウンドになるので、日本全国どこのライブ会場やスタジオにあるギターアンプRoland JC-120(ジャズコーラス)対策としても活躍するスグレモノです。
ボディサイズが小さいのもボード内の省スペース化に役立つので、嬉しいポイントですね。
【低価格】おすすめのオーバードライブ
Effects Bakery / Bagel OverDrive
「エフェクツベーカリー/ベーグルオーバードライブ」はその名の通りボディにベーグルのキャラクターを模した可愛らしい見た目のエフェクターですが、魅力はそのコスパの高さ。
愛らしさとは裏腹に奏でる歪みサウンドはブルースドライバーに劣らない本格サウンドで、その上お値段はブルースドライバーの3分の1程度と、コスパ最高のオーバードライブペダル。
「オーバードライブが欲しいけど、ブルースドライバーとかはちょっと高いな…」と予算を抑えたい人におすすめのオーバードライブです。
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Effects Bakery / あんバターコッペドライブ
1948年に創業した岩手県の「福田パン」とEffects Bakeryがコラボしたオーバードライブで、あんバターパンのイラストがなんともかわいいデザインですね。
サウンドは原音を損なわずに一味付け加える印象で、キラキラしたクリーンサウンドから王道のオーバードライブサウンドまでカバー出来ます。
他のメイン歪みの前段に置くことで、ブースターとしても活用出来るコスパの良いオーバードライブです。
ボディサイズが一般的なBOSSコンパクトエフェクターの半分程度の大きさで、ボード内のスペースを取らないのも嬉しいポイント。
低価格・コスパ最強、省スペースのオーバードライブが欲しいならあんバターコッペドライブで間違いなし。
BEHRINGER / TO800 Vintage Tube Overdrive
いわゆるTS系のオーバードライブエフェクターで、4000円ほどと低価格ながら忠実に本家チューブスクリーマーを再現した温かみのあるヴィンテージサウンドが特徴。
オーバードライブにしては歪み成分が強く、ハードなジャンルでもカバー出来るほか、本家同様ブースターとして優秀です。
ただし、ベリンガー製のコンパクトエフェクターはボディがプラスチックで壊れやすいので、強く踏みつけたり落としたりしないよう、取り扱いに注意が必要です。
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最後に
お気に入りのオーバードライブエフェクターは見つかりましたか?
無数に存在するエフェクターの中から自分にピッタリの物を見つけることはとても大変です。
まずは定番や低価格のモデルを使ってあれこれと模索しながら、自分に一番合ったエフェクターを探してみて下さい。