
ギターを演奏する上で欠かせないピッキングという基本動作があります。
初心者にとっては「ピックで弦をはじくだけでしょ?」と一見簡単に思うかもしれませんが、ピッキングのやり方次第でサウンドの雰囲気やギターの演奏性が大きく変わり、曲全体の印象にも影響するほど重要なテクニックの一つです。
ひとくちにピッキングといっても様々な種類があり、曲の構成やフレーズによって使い分けることが上達への近道です。
今回の記事ではピッキングのなかでも基本の形となる初心者が絶対に覚えるべきピッキングと、上達のコツについて解説していきます。
もくじ
そもそもピッキングとは?
ピッキングとは、利き手の指でピックを持ち、ギターの弦を弾くことを指します。
初心者の方にまず覚えてもらいたい基本的なピッキングは、この3種類です。
- ダウンピッキング
- アップピッキング
- オルタネイトピッキング
順番に見ていきましょう。
まずはピックの持ち方をおさらい
ピッキングを上達するにはまず「ピックの正しい持ち方」を知っておく必要があります。
またピックそのものも大きさや硬さ、素材の違いなど様々で、ピックの種類によって音色や弾きやすさが変わります。
まだピックについてよく分からないという人は、以下の記事を参考にしてみてください。
それでは、ピックの持ち方を確認していきましょう。
✔ 好きなピックを用意する

✔ 利き手を写真の形にする

✔ 第二関節を支点に人差し指を曲げる

✔ 人差し指にピックを乗せる

✔ ピックを親指の腹で押さえる

✔ 完了
ちなみに写真の筆者が使用しているピックはこちら。弦にほどよく引っかかる独特の手触りがおすすめで、カメの挿絵があるかわいいデザインのピックです。
ダウンピッキング
ダウンピッキングはその名の通り、ピックを6弦側から振り下ろす様にダウンしながら弾くピッキングをを指します。
初心者の方でも、いざギターを手にして弾く時は、たいていの方がこのダウンピッキングの動作で弾くと思います。
ダウンピッキングは上から重力に任せてピックで弾くため、音色が力強い印象になりやすいのがメリットですが、一方で音色の強弱がコントロールしにくいのが難しいポイント。
上達のコツは、ピックを持つ手を出来るだけ脱力して弦の反発力に逆らわず、弦をピックの先端で「撫でるような」感覚でピッキングしましょう。
ピックを力強く持つと、弦に余計な抵抗がかかって音がキレイに鳴らないばかりか、弦が切れたりピックを飛ばしてしまうことも。
全てのピッキングにいえることですが、リラックスすることが上達のカギです。
アップピッキング
アップピッキングとは1弦側からピックを振り上げて弦を弾くピッキングを指します。
手首の使い方や感覚がダウンピッキングとはやや異なるため、慣れないうちは空振りしてしまったり、弦1本1本にうまく当たらず弱々しい音色になりがちです。
上達のコツは、やはり出来るだけ持ち手を脱力することと、弦に対してピックを深く当てすぎないことです。
弦に対してピックを真っ直ぐと先端部分のみを当てて、弦の表面をなぞるようにピッキングすると粒立ちの良いまとまった音が鳴ってくれます。
おすすめのピッキング練習法
ここで、ピッキングを習得するためのおすすめ練習法を紹介します。
筆者もこの練習法を実践して、格段にアップピッキングが上達しました。
その練習法とは、ディープ・パープルの名曲「スモーク・オン・ザ・ウォーター」のイントロ部分をひたすらダウン/アップピッキングで弾いてみましょう。
おすすめの理由はほとんどの人が聞いた事有るフレーズなのと、パワーコード4種のみで構成されているので単純に覚えやすく、シンプルなフレーズゆえにピッキングのニュアンスが表われやすいからです。
そのため、1音1音が正確に鳴っているか、力まずピッキング出来ているかが明確に分かります。
メトロノームアプリなどを使って、初めは原曲よりもゆっくりのテンポで、一定のリズムを保って弾いてみてください。
慣れてきたら段々とテンポを上げてみましょう。
このワンフレーズを弾けるようになるだけでも十分楽しいうえに、目的の弦以外の音が鳴らないようにする“ミュート”と、リズム感を鍛えるトレーニングも兼ねているので、ギター演奏に欠かせないテクニックを身に付けることも出来て一石三鳥くらいです。
是非とも挑戦してみてください。
✔ ミュートのコツは、音を鳴らしたい弦以外の弦に“人差し指などの指の腹”を軽く乗せておくと、ピックが当たっても音が鳴りません。














一見簡単そうですが、意外と初心者にとっては難しいんですよね。
筆者も最初は上手く出来ませんでしたが、回数をこなすうちに確実に上達していきますので、日々の練習に取り入れてみてください。
オルタネイトピッキング
オルタネイトピッキングとは、ダウンとアップを交互に繰り返すピッキングです。
単音弾きははもちろんの事、コードストロークでもよく使用される基本的な奏法です。
テンポが遅い曲であればダウンピッキングのみで演奏することが可能ですが、速い曲、複雑なフレーズだとそうも行きません。
そこでオルタネイトピッキングの出番です。
ダウン、アップ、ダウン、アップとピッキングを交互に繰り返す事によって、より効率的に音を鳴らすことができます。
また、ダウンピッキングは低い音から鳴りますが、アップピッキングは高い音から鳴るため、メロディにメリハリが生まれます。
更に、音を鳴らさない部分はあえてピックを空振りさせる“空ピッキング”というテクニックでリズムをキープしやすくなると言うメリットもあります。
初心者の方はまず、メトロノームを使って利き手だけでアップ、ダウン、アップ、ダウンを同じリズムで繰り返して練習しましょう。
先程紹介したスモーク・オン・ザ・ウォーター練習法を応用して、オルタネイトピッキングで弾いてみても良いです。
ポイントは、アップ・ダウンと弦をはじいたときに音量を一定に保てるように意識してみましょう。
アップピッキングはどうしても音が弱々しくなりがちなため、ピックは深く持ち、手首の力を抜いてリラックスしながらピッキングしましょう。
そうすることでピッキングの強弱をつけられるようになり、メリハリのあるメロディを表現することが出来ます。
最後に
初心者向けのギター練習だとどうしてもコードの押さえ方などに目が向きがちですが、ピッキングもギターを演奏するうえで非常に重要な役割を担っています。
ピッキングひとつでギターの弾きやすさや曲全体の印象、雰囲気が大きく変わることもある大事なテクニックです。
今回紹介した3つのピッキングをある程度マスターすればどんな楽曲で応用出来るので、是非ともチャレンジしてみてください。
【▼こちらの記事で初心者におすすめの練習曲を紹介しています▼】
どうしてもギターに行き詰まってしまったら
どんな練習をやってもあんまりうまくいかない、なんだかマンネリ化してきた、ギターの事を教えてくれる人が身近に居ない、そんなこともあると思います。
もしどうして行き詰まってしまったら、ギターを教えてくれるプロの講師に頼るのもひとつの手段です。
【THE POCKET オンラインミュージックレッスン】なら、なんとオンラインでギターレッスンを受講することが出来ます。
従来のギター教室といえば、通いたいと思っても都心部以外は近場に教室が無いことがほとんどでした。
しかも昨今のコロナ禍で教室内に密集するのはちょっと怖いと感じる人も少なくないでしょう。
でも「THE POCKET」ならオンライン環境さえ整っていれば自宅など好きな場所で受講可能。
一番落ち着ける場所でレッスンを受けられるので、リラックスして臨めます。
厳選された講師によるマンツーマンのレッスンで、更なるステップアップが大いに期待できます。
いまなら【25分間の無料体験レッスン】も開催中。
【詳しくはコチラから】