ギターピックは、ジャカジャカと弾くパワフルなコードストロークや、テクニカルなフレーズを弾くときに必要なアイテムです。
しかし、ギターピックとはひとくちに言っても非常に種類が豊富です。
初心者であれば、どんな違いがあって、何を基準に選べば良いか悩んでしまうポイントかと思います。
今回の記事ではギター初心者がピック選びで迷わないように、以下の内容について解説していきます。
- ギターピックの種類は?
- ギターピックの選び方は?
- おすすめのギターピックは?
それでは見ていきましょう。
もくじ
ギターピックの種類は?

ギターピックには以下のような違いがあります。
- 形状の違い
- 厚さの違い
- 素材の違い
ギターピックの形や厚さ、素材が違うだけでピックの持ちやすさやギターそのもののサウンドまで影響します。
また、自分のやりたいジャンルやプレイスタイルによっても適したギターピックは変わるので、それぞれの特徴を参考に選んでみてください。
[ad]
ギターピックの形で選ぶ
ギターピックにはいくつか形の違うタイプがあり、それぞれの形と相性の良い奏法(コード弾き/単音弾きなど)によって使い分けるのが一般的です。
初心者は迷ったら「トライアングル型(おにぎり型)」か「ティアドロップ型」を選ぶのがおすすめです。
コード弾きに有利な「トライアングル型(おにぎり型)」

- 指でホールドしやすく、アコギのコードストロークなどでよく使われる
- 別名“おにぎり型”
- 正三角形に近い形なので3倍長持ち
正三角形に近い形状から「おにぎり型」とも呼ばれるピックです。
手で持つ部分の面積が大きく、しっかりと握ることが出来るので、コード弾きを中心とした「弾き語りプレイヤー」「ギターボーカル」におすすめのピックです。
その正三角形に近い形状ゆえ、3点のカドであればどこでも同じ使用感でピッキングが出来るので、ほかの形状のピックと比べて3倍長持ちするメリットも。
万能な「ティアドロップ型」

- 最もスタンダードなピック形状
- コードストローク/単音弾きでも万能にこなせる
- ギター初心者はピックの形状で迷ったらコレ!
最も一般的なピックの形状で、涙のしずくのような形が特徴。
先端にかけてやや尖った形状により弦に触れる面積が少なく、ほかの弦へミスタッチしにくいため、単音弾き主体のリードギターやギターソロなどに向いているほか、軽い力でコード弾きもこなせる万能タイプ。
とりあえずピック形状で迷ったらティアドロップ型でOK!
[ad]
速弾きに有利な「ジャズ型」

- ティアドロップよりも先端が尖ったタイプで、軽いタッチで弾ける
- ジャズ/メタル系のギタリストが好む傾向
ジャズギタリストが好んで使用していたことからその名が付けられた「ジャズ型」ピック。
ティアドロップ型よりも先端が尖っており、より軽いタッチで弾けるため、まろやかなトーンを必要とするジャズとの相性が良い。
また、アップテンポな曲が多いメタル系との相性も良く、速弾きを必要とする場面で使用されることが多いです。
私の知り合いで、普段はティアドロップ型ピックしか使わないけど、X JAPANを演るときだけはジャズ型ピックを使っている人もいるくらい速弾きしやすい形状です。
アルペジオをより印象的にする「サム型」

- 親指(サム)に付けて指弾きやアルペジオ奏法で使用されることが多い
「サム」とは親指を意味し、その名の通り親指に装着するタイプのピック。
主にフィンガースタイルやアルペジオ奏法(分散和音、いわゆる“コード”を1音1音分けて弾く奏法のこと)で使用されるピックで、親指で弾くベース音の輪郭を明瞭にし、ハッキリと印象付けるサウンドに出来ます。
[ad]
ギターピックの厚みで選ぶ
ピックには形状に続いて「厚み」による違いもあります。
この「厚み」によって、弦に触れた時のピックのしなり具合・音の強弱や反応の善し悪し、弾き心地が大きく変わるため、自分の求めるサウンドや曲のジャンル、奏法や個人の相性によって使い分けられます。
初心者は「THIN」や「MEDIUM」などなるべく薄めのタイプが適度なしなり具合で扱いやすく、おすすめです。
一般的な厚みは以下の4種類です。
- THIN → 約0.6mm
- MEDIUM → 約0.7~0.9mm
- HEAVY → 約1mm
- EXTRA HEAVY → 約1.15mm
きらびやかな音の「THIN (約0.6mm)」

- 最も薄いタイプ
- 軽やかできらびやかな音色になる
- アコギなどのコードストロークで多用される
4つの分類の中では最も薄いタイプのピックで、「SOFT」と表記されていることもあります。
弦への軽いタッチで大きくしなるため、ピッキング時の音量は小さめで、レスポンスも遅くなります。
アルペジオなど単音弾きにはあまり向かない反面、アコースティックギターのコード弾きで使用されることが多く、あまり低音を響かせず軽やかで、きらびやかな音色になります。
万能な「MEDIUM (約0.7~0.9mm)」

- 一般的によく使用されるタイプ
- コードストローク、単音弾きなど幅広く対応出来るため、初心者におすすめ
最もポピュラーで使い勝手が良い厚みのピック。
程よい力加減でしなるため、大きく太すぎないサウンド、そこそこなレスポンスでコード弾きからアルペジオなど単音弾きまで幅広く使用出来る、初心者におすすめの厚み。
[ad]
パワフルな音の「HEAVY (約1mm)」

- ミディアムよりやや厚いタイプ
- 芯のあるパワフルな音色になる
- アコギの弾き語りにおすすめ
ミディアムより厚く、強く力を入れないとしならないため、パワフルなサウンドに加えレスポンスが良くなります。
より力強いコードストロークが可能になるため、アコースティックギターの弾き語りにおすすめの厚みです。
メタル系の速弾きなら「EXTRA HEAVY (約1.15mm~)」

- 最も厚いタイプ
- 非常に硬く、軽いタッチで弾ける
- 速弾きを必要とするメタル系のプレイヤーに好まれる
4つの分類の中では最も硬いタイプで、「EXTRA HARD」とも呼ばれる厚みです。
ちょっとやそっとの力では曲がらないほど硬く、軽いタッチでも非常にレスポンスが良いため、高速フレーズを多用するメタル系のギタリストに愛用されています。
[ad]
ギターピックの定番素材で選ぶ
ピックの素材については合成素材から天然素材まで非常に多くの種類があります。
素材によってピックの硬さや弦への食い付き、サウンドなど影響する部分が多く、ピック選びにおいて非常に重要なポイントです。
現在、ピックに使用されている主な素材はコチラ。
- セルロイド
- ナイロン
- ウルテム
- トーテックス
- PPS
- INFINIX(インフィニックス)
これだけでも種類豊富なのが分かると思いますが、あくまでほんの一部です。
初心者はピック素材の中でもポピュラーな「セルロイド」が軽くて滑りにくく、扱いやすいのでおすすめです。
定番のセルロイド

- 最も代表的な材質
- 初心者は迷ったらコレでOK
- 弦への食い付きは良いが、摩耗に弱い
セルロイドは古くからギター用ピックの代表的な素材として扱われてきました。
フェンダーやギブソンなど有名なギターメーカーからもセルロイド製ピックを多数発売しています。
弦にしっかりと食いつくため心地よいアタック感を得られますが、磨耗に弱くすぐに削れてしまう点には注意が必要です。
[ad]
おすすめのセルロイドピック
FENDER / 346 / 351Shape


大手ギターメーカーFender(フェンダー)の定番ギターピックです。
「351」がティアドロップ型で、「346」がトライアングル(おにぎり)型です。
初心者はまずこちらのピックを「基準」として試してみて、他の素材やメーカー品と比較すると自分に合ったピックが見つけやすくなるかも知れません。
やわらかくしなりやすいナイロン

- 柔らかい材質でまろやかで優しい音色になる
- アコギやエレキギターのクリーントーンと相性抜群
ナイロンは主に冬用のスポーツウェアやクラシックギターの弦などにも使われている素材で、非常に柔らかくしなりやすいのが特徴。
弦へのアタックもなめらかで、音色も柔らかくマイルドな響きになるため、エレキギターのクリーンサウンドやアコースティックギターとの相性が抜群です。
[ad]
おすすめのナイロンピック
JIM DUNLOP/HERCO


ジムダンロップのナイロン製定番ピック。
「HERCO」の読み方が「ヘルコ」なのか「ハーコ」なのか現在も謎ですが、好きな方でOKかと思います。
世界三代ギタリストと言われる「ジミー・ペイジ」が愛用していたピックで、独特のしなりと弦離れの良い弾き心地がクセになるピックです。
早弾きに有利なウルテム

- べっ甲や人の爪に近い材質
- ツルツルとした滑らかな手触りで弦への食い付きが少なく、早弾きに有利
ウルテムは高級天然素材の「べっ甲」や、「人間の爪」に近い性質を持つ熱可塑性樹脂素材。
実際に手で触ってみると非常にツルツルとしたなめらかな質感で、弦に触れた時の抵抗が少なくスルッとすり抜けるような感触が特徴です。
速弾きを必要とする場面で使用されることが多い素材です。
[ad]
おすすめのウルテムピック
CLAYTON / ULTEM URT / US


ウルテム製ピックといえば「クレイトン」が有名です。
「URT」がトライアングル型、「US」がティアドロップ型。
厚さのラインナップが豊富で、
- 0.38mm
- 0.45mm
- 0.56mm
- 0.72mm
- 0.80mm
- 0.94mm
- 1.07mm
- 1.20mm
プレイスタイルや自分の求めるサウンドに応じて使い分けし易いのも良いですね。
表面は少しザラザラとして滑りにくく、汗にも強いです。
ザラザラと滑りにくいトーテックス

- ジム・ダンロップ社独自開発の素材
- ザラザラとした手触りで滑りにくい
- ほどよい硬さでコード弾きでも単音弾きでもオールマイティにこなせる
トーテックスは「ジム・ダンロップ」というギター/ベースアクセサリーを中心に展開するアメリカのメーカーが独自開発した素材で、ピック表面がザラザラとした質感で滑りにくいのが特徴。
また、耐久性に優れるうえ適度なしなり具合で、コード弾きや単音弾きなどオールマイティにこなせます。
手汗をかきやすい人は、ツルツルしたセルロイド製ピックだと演奏中に滑ってピックが持ち手からズレたり吹き飛ばす事がしばしばあるため、トーテックス素材のピックがおすすめです。
私自身も手汗がひどいため、ピック選びで散々悩みましたが、初めてトーテックスを使ってからそのグリップ性に惹かれ、かれこれもう何年もトーテックス一筋です。
[ad]
おすすめのトーテックスピック
JIM DUNLOP / TORTEX



ジムダンロップを代表するトーテックスピック。亀のデザインが印象的で、「亀ピック/亀さんピック」などの愛称でギタリストから親しまれています。
磨耗に強く耐久性に優れるうえ、適度な柔軟性でほどよく弦に食いつき、スムーズな弦離れを実現。
ラインナップが非常に豊富で、6種類の厚みに加え、おにぎり型・ティアドロップ型・ジャズ型など形状も様々で、リードプレイからコード弾きまで幅広く対応出来ます。
軽くてアタック感の強いPPS

- 黒い樹脂素材で耐久性に優れる
- セルロイドより軽く、ほどよいアタック感が得られる
PPSは「ポリフェニレンスルファイド」という合成樹脂の一種。
黒い物質で、軽量且つ耐久性・柔軟性に優れる素材。
セルロイドよりも軽やかだが、アタック感の強いサウンドが特徴です。
[ad]
おすすめのPPSピック
FERNANDES / P-100PPS Clip

PPSピックといえばフェルナンデスのP-100PPS Clipが有名です。
革命的な新素材を用いたピックは、セルロイドよりも軽量でより明るめのサウンドを奏でます。
適度な弦への食いつき・弦離れでスピーディなカッティングやソロフレーズなどあらゆるプレイに対応出来ます。
安定したグリップ力のINFINIX (インフィニックス)

- 世界初のピック素材
- 滑り止め加工のような手触りでグリップ性、弦への食い付きが抜群
インフィニックスは「MASTER 8 JAPAN」というピックブランドがピックの新素材として採用した特殊なプラスチック素材。
滑り止め加工がされているかのような表面の質感によりグリップ力を発揮し、より安定したピッキングが可能です。
耐久性・柔軟性にも優れ、弦への程よい食いつきで非常に扱いやすいおすすめのピックです。
[ad]
おすすめのインフィニックスピック
MASTER 8 JAPAN / INFINIX



インフィニックスピックならやはりMASTER 8 JAPANですね。
手に吸い付くかのようなホールド力のある不思議な質感が特徴のピック。
耐摩耗性に優れるうえ、弦へのタッチも軽やかで、1音1音が粒立って明瞭に聞こえます。
[ad]
かわいいデザインで選ぶ

一部のピックには可愛いキャラクターやイラストなどのデザインが施されたピックがあります。
リラックマやサンリオキャラクターなど見るだけで楽しくなる可愛いデザインのピックが多数存在するので、ピックの材質や性能にとらわれずにデザインのみで選んでみるのも、ピック選びの楽しみの一つと言えるでしょう。
[ad]
アーティストモデルで選ぶ

エレキギター/ベース、アコースティックギターなどの楽器同様、ピックにもアーティストのデザインが施されたものがあります。
ポール・ギルバート、布袋寅泰、X JAPAN hide、The Beatles など沢山のアーティストモデルが存在します。
お気に入りのアーティストモデルが見つかるかも?
アーティストデザインのピックを持っているだけで、「もしかして××のファンなのかな?」って事がキッカケで、見ず知らずの方と仲良くなっちゃうなんてこともあったり。
自分の好きなアーティスト/尊敬するギタリスト仕様のピックで演奏するだけで、ちょっとモチベーションが上がったりします。
普段の練習の時など、気分転換として使ってみてはいかがでしょうか?
[ad]
ほかのギターアクセサリーはこちら
[ad]
完全オンラインのギターレッスンを受講してみませんか?
こんな悩みはありませんか?
- なかなかギターが上達しない
- ギターを教えてくれる人が近くにいない
- でも教室に通うのは面倒だし、感染症が怖い
THE POCKETなら...

【完全オンライン】ネット環境があれば、自宅などどこでもリラックスできる環境で受講可能!

【マンツーマン指導】熟練の講師によるマンツーマン指導で上達が早い!

【感染症リスク無し】教室内に密集することもないので、感染症に怯える必要はありません!

【無料体験実施中】いまなら25分間の無料体験レッスン実施中!