自宅の部屋でアコースティックギターを演奏する際に、「近所迷惑になってないかな?」「騒音で苦情を入れられたらどうしよう」って考えた事ありませんか?
筆者もかつてアパートに住んでいた時は、いつも近隣住民の迷惑にならないか気にしながらコッソリとアコギを演奏していた経験があります。
こんなことを考えながらアコギを弾いても正直楽しくないんですよね。
さて、アコギを一般家庭、特にアパートやマンションなどの集合住宅で演奏する際に必ず付きまとう騒音問題。
エレキギターであればヘッドホンに出力すればほぼ音が気にならないレベルで演奏出来ますが、生音主体のアコギであれば話は別です。
楽器の音が原因で事件に発展した前例があるほど、騒音は深刻な問題なんです。
心を豊かにする楽器のはずが、逆に近隣の居住環境に悪影響を及ぼすようでは本末転倒ですよね。
アコギをより楽しく弾く、また近所とのトラブル防止の為、今回の記事はアコギの騒音対策について解説していきます。
もくじ
そもそも騒音とはなにか?

「騒音」とは、人の生活環境や健康に著しく影響を及ぼす程度の音を指し、環境省によって騒音の環境基準という指標が設けられております。
具体的な数値で表すと、住宅が立ち並ぶ地域で昼間は55dB(デシベル)以上、夜間であれば45dB以上の音量は騒音と定義付けられています。
※工場地帯や医療施設・介護施設などを有する地帯は騒音の環境基準が異なりますので、注意しましょう。
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アコギってどれくらいの騒音?

騒音とはどんなものか理解出来た所で、今度はアコギから出る音の大きさはどれくらいか? という話についてです。
一般的にアコギの音量は90dB程度と言われております。
数値だけ見るとかなりの騒音ですが、マンションやアパートなど集合住宅や一軒家において、壁や窓の隙間などを通過した音が近隣住民に聞こえるので、実際には20〜40dB程度軽減されます。
単純計算すると……、
(アコギの音量)-(遮音性能)=聞こえる音量
⇓
(90dB) - (20〜40dB) = 50〜70dB
という結果になります。
この計算は超単純計算ですので、「このくらいうるさいんだな」程度の目安として参考にして下さい。
実際に近所へ聞こえる音量は自宅の遮音性能や生活環境、近隣住宅との距離などの要素により大きく変動します。
ですが、少なくとも50〜70dBという音量は、環境基準を逸脱した騒音レベルという事が分かりますね。
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アコギの騒音対策方法
アコギ騒音対策の必要性を実感したところで、具体的な対策方法について解説していきます。
対策方法によって必要な経費や見込める効果が異なりますが、それぞれのニーズに合わせて選んで貰えればいいと思います。
弱音器を使用する

弱音器とは、ブリッジ側の弦に挟み込んで弦の振動を抑えることにより発生する音量を小さくする、という弱音効果が見込めるアイテムです。
また弦の振動を抑える為、音の伸び(サスティン)が減少するほか、弦の消耗を緩やかにする効果も有ります。
サウンドホールカバーを使用する

サウンドホールカバーは本来、消音や弱音目的の商品ではありませんが、サウンドホールが密閉される分、一応僅かに弱音効果が見込めます。
他の防音対策と併用することで更に弱音効果を期待出来ます。
あと、見た目がシャープでアコギの雰囲気を損なわず、弱音器のように弾き心地に影響しないのが良い点でしょうか。
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サイレントピックを使用する

通常のピックとは異なる切り抜き加工が施されており、ピッキング時(主にストローク)の音量を80%程度軽減するので、夜間でも気兼ねなくアコギの演奏が出来ます。
ただし、一般的なピックとは使用感が異なるため、あくまで音量を小さくしたい時のみ使用しましょう。
サイレントピックの感触になれてしまうと一般的なピックが使いづらく感じてしまいます。
サイレントギターを弾く

「サイレントギター」はギターのボディが枠組みしか無く、弦の振動が響かない為、エレキギターの生音よりも小さい音量で演奏する事が可能なギター。
ヘッドフォン端子を本体に搭載しているので、ヘッドフォンを接続するだけで夜間でも気兼ねなく演奏が出来る優れものです。
プロのギタリストがライブで使用するほどギターとしての性能も優れており、価格も高いですが防音対策としても非常に効果が高いです。
ちょっとした外出先や旅行先などへ持ち運びやすく、演奏する場所を選ばないのも良いですね。
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部屋を防音仕様にする

「音」は「空気の振動」によって窓やドアなどの僅かな隙間を通ったり、床や壁から振動が伝達することで人の耳へと届きます。
したがって、普段アコギを演奏する部屋から音が漏れない、伝わらないようにする方法が非常に効果的です。
とはいえ、音楽スタジオのような完全防音対策をするには多額のコストが必要なので、一般家庭で現実的な防音対策方法は以下の通りです。
- 遮音カーテンを設置する
- 窓やドアの隙間をスキマテープで埋める
- 防音マットを敷く
- 吸音材+遮音シートを設置する
- 組立式防音室を設置する
遮音カーテンを設置する

遮音カーテンは一般的な家具店などでも売られており、本来は部屋の外から聞こえる騒音を遮るために開発されたカーテンですが、アコギの音を外に漏らさない効果も見込めます。
窓ガラスは隙間が多く、アコギを弾く部屋と近隣宅が密接している状況だと特に有効な防音対策方法と言えます。
窓やドアの隙間をすきまテープで埋める

すきまテープは、窓やドアの隙間にペタっと貼りつけることによって、物理的に隙間から漏れる音を防ぎます。
アコギを演奏する部屋の窓やドアに取り付ければ、近隣宅に聞こえる音を遮断することが出来るほか、ほかの部屋にいる同居人に迷惑をかけたくない人にもおすすめの防音対策です。
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防音マットを敷く

防音マットはアコギによって床や壁を介して伝わる音の振動を防ぐためのマットです。
アコギであれば演奏する部屋に敷くことで防音効果が見込めます。
アパートやマンションなど集合住宅の2、3階など上層階に住んでいるなら、下の階への配慮としておすすめの対策。
吸音材+遮音シートを設置する


吸音材は音の振動を吸収して和らげるもので、遮音シートは文字通り音を遮断するためのアイテムです。
遮音シートだけでも外側への音漏れを多少防ぐことは出来ますが、より効果を高めるために遮音シートの上に吸音材を取り付けることをおすすめします。
また、単純に部屋の外側へ漏れる音を遮断するだけだと、部屋の中で音が反響 (音の振動が遮音シートによって跳ね返り、消滅するまでそれを繰り返すこと) して不協和音に聞こえたり、聴き疲れしやすくなります。
吸音材を設置することで部屋の中で発生した音と遮音シートによって跳ね返った音を軽減するため、結果的に防音効果が高まり、聞こえる音もよりクリアになります。
出来ればアコギを演奏する部屋一面に設置するのが望ましいですが、かなりコストが掛かります。
なるべく予算を抑えたい人は、近隣宅や部屋、同居人が居る部屋に隣接した壁一面のみに設置しても、防音効果が期待出来ます。
組立式防音室を設置する

テーマとして最初に掲げたアコギを演奏する部屋を防音仕様にする、とはちょっと意味合いが変わってきますが、現実的かつ効果的なので紹介します。
組立式防音室は購入して届いたら部屋の中で組み立てるだけで、すぐに防音室が設置できるというスグレモノ。
さすがにグランドピアノを収納出来るサイズではありませんが、アコギ程度のサイズなら防音室内に持ち込んで演奏が出来ます。
楽器演奏のほか、テレワークや動画配信、音楽鑑賞、ゲームに没頭したい時や歌の練習、作詞作曲や編曲などの作業に集中したい場面にも使えるので、1台持っておくと何かと便利ですね。
更に防音室と先程紹介した遮音シートや吸音材を組み合わせることで、非常に高い防音効果が期待出来ます。より静かな環境で作業したい、夜間も気兼ねなくアコギを演奏したい人におすすめの防音対策方法です。
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最後に
いかがでしょうか?
冒頭でもお話しましたが、楽器は人々の心を豊かにする事が出来る反面、悪影響となる場合もあります。
自宅でアコギなどの楽器を演奏する際は最低限、近隣への配慮を忘れずに、今回紹介した方法を上手く活用して楽しく練習しましょう。
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今回の記事で紹介した防音対策をすれば、自宅に居ながらオンラインでギターレッスンを受講することも出来ます。
騒音に気を遣いながらだと、思うようにアコギの練習も捗りません。
気兼ねなくアコギの演奏に没頭出来る落ち着いた空間なら、より上達が見込めます。
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